外壁塗装の助成金は、国ではなく市区町村の制度が中心です。
令和8年度の例では、工事費の5〜10%・上限5万〜20万円(品川区は上限20万円)。
ほとんどの自治体で「着工前の申請」と「地元業者の施工」が条件です。
国のみらいエコ住宅2026事業は断熱材を入れる外壁の改修が対象で、窓の断熱改修も必須。塗り替えだけでは使えません。
助成金が使えると聞いたけれど、うちの地域で使えるのか、いくら出るのかを知りたい。
この記事では、国と自治体の公式サイトに書かれている内容だけで、外壁塗装の助成金を整理します。
業者サイトの数字は使っていません。
使える制度の見分け方、自治体の実例、国の制度、申請の順番の順に説明します。
制度は年度ごとに変わるため、申し込む前に必ず自治体の最新情報を確認してください。
外壁塗装に使える助成金は3種類|工事の中身で決まる
外壁の工事に使える公的な助成は、大きく3つに分かれます。
どれが使えるかは、工事の中身とお住まいの地域で決まります。

いちばん多いのは、1つ目の「住宅リフォーム助成」です。
地元の経済を応援する目的で、市区町村が独自に行っている制度です。
2つ目は、遮熱塗装などの省エネ性能がある工事に限った助成です。
品川区や足立区では、日射反射率50%以上の遮熱塗装が対象になっています。
3つ目の国の制度は、断熱材を使う本格的な改修が前提です。
くわしくは後の章で説明します。
外壁塗装に使える自治体の助成金(令和8年度の実例)
ここでは、令和8年度の制度で外壁の塗装や改修が対象になっている例を紹介します。
すべて2026年10月4日に各自治体の公式サイトで確認しました。

同じ「10万円」でも、助成率が5%か10%かで受け取れる額は変わります。
たとえば工事費100万円なら、5%は5万円、10%は10万円です。
上限に届くには、5%なら工事費200万円、10%なら100万円が必要です。
見積もりが出たら、自分の工事費で計算してみましょう。
工事費別・受け取れる助成額の目安
助成額は「工事費×助成率」で計算し、上限を超えた分は切り捨てられます。
上の実例の助成率と上限で、工事費ごとの額を計算すると次のとおりです。
工事費が同じでも、住んでいる自治体によって受け取れる額は2〜3倍違います。
上限が低い制度では、工事費が大きくなっても助成額は増えません。
また、我孫子市のように「税込20万円以上の工事」など、下限を決めている制度もあります。
小さな補修だけでは対象にならないことがあります。
屋根の塗装・マンションの場合は?
屋根の塗装も、外壁と同じ制度で対象になっている例が多くあります。
幸手市は「屋根や外壁の塗り替え」、那珂川市は「屋根・外壁の塗装」と明記しています。
外壁と屋根を同時に工事すると、足場を1回で済ませられます。
助成の上限に届きやすくなる点でも、まとめて見積もりを取る価値があります。
マンションの場合は、個人では外壁を工事できないのがふつうです。
外壁は共用部分にあたり、工事は管理組合が行います。
品川区の住宅改善工事助成では、マンション管理組合も対象で、工事費(税抜)の10%・上限100万円です。
一方、目黒区の屋根・外壁の改修は、区分所有登記をしていない戸建てに限られます。
マンションにお住まいなら、まず管理組合に、大規模修繕で助成を使う予定があるかを聞いてみましょう。
受付期間と申し込む時期
自治体の助成は、年度ごとに受付期間が決まっています。
令和8年度の例を並べると、次のとおりです。
年度の後半は、予算が残っているかどうかが分かれ目になります。
先着順の制度では、申請の時点で予算がなくなっていれば受け付けられません。
また、交付決定から工事完了・完了報告までの期限も決まっています。
冬場は天候で工事が延びることもあるため、余裕を持った計画が必要です。
年度内に間に合わない場合は、翌年度の募集を待つのも1つの方法です。
ただし、宇都宮市のように翌年度から対象外になる例もあるので、早めに自治体に確認しましょう。
外壁塗装が対象外の自治体もある
一方で、外壁の塗装を対象から外していると明記している自治体もあります。
宇都宮市のように、前の年度まで対象だった工事が外れることもあります。
去年使えたからといって、今年も使えるとは限りません。
自治体の助成金に多い4つの条件
自治体ごとに細かい違いはありますが、上の実例には共通する条件があります。
✓ 市区町村内の業者が施工する
✓ 受付期間内・予算の範囲内(先着順のことが多い)
✓ 対象の住宅・工事の条件を満たす(戸建てのみ、遮熱性能など)
いちばん大事なのは、工事の前に申請することです。
契約や着工を先にしてしまうと、多くの自治体で助成を受けられません。

業者の所在地も見落としやすい条件です。
品川区は区内の施工業者、川口市は市内に本社がある業者などに限っています。
見積もりを頼むときに、助成金を使いたいことを最初に伝えましょう。
条件に合う業者かどうか、申請書類に協力してもらえるかを確かめられます。
国の補助金|みらいエコ住宅2026事業は「断熱改修」が対象
国の住宅省エネ2026キャンペーンには、外壁に使える事業があります。
それが、みらいエコ住宅2026事業のリフォームです。
ただし対象は、外壁に断熱材を入れる「躯体の断熱改修」です。
補助額は、使った断熱材の量(1㎥あたり)で決まります。
この事業には、もう1つ大きな条件があります。
1つの部屋(トリガールーム)で、外に面した開口部をすべて断熱改修することが必須です。
開口部とは、窓やドアのことです。
外壁の断熱だけでは、この事業の要件を満たせません。
窓の性能が高いほど、あわせて必要な躯体(外壁・屋根・床)の断熱は少なくて済みます。
次世代省エネ基準を満たす組み合わせは、公式サイトで次のように示されています。
対象は平成28年以前に新築された住宅です。
申請は本人ではなく、登録された「みらいエコ住宅事業者」が行います。
期限は、予約が遅くとも2026年11月16日、交付申請が2026年12月31日までです。
2026年10月4日時点で、リフォームの申請額は予算の8%です(住宅省エネ2026キャンペーン公式サイト)。
窓の断熱改修については、別の事業「先進的窓リノベ2026事業」もあります。
内容は内窓・窓リフォームの補助金2026で解説しています。
長期優良住宅化リフォーム推進事業は?
令和7年度の長期優良住宅化リフォーム推進事業では、外壁や屋根の塗装も「その他性能向上工事」として対象になっていました。
ただし、インスペクション(住宅診断)で指摘された箇所に限られます。
令和7年度の交付申請は、2025年11月14日で締め切られています。
公式サイトには「令和8年度、本事業は実施しません」と書かれています。
自分の地域の助成金を探す方法
お住まいの市区町村に制度があるかは、次の方法で調べられます。
支援制度検索は、全国の自治体の住宅リフォームの支援制度をまとめて探せるサイトです。
ただし掲載が最新でないこともあるため、最後は自治体のページで確認しましょう。
年度の途中で予算に達して終わる制度も多くあります。
足立区のように、8月で受付を終えた例もあります。
外壁塗装の費用と見積もりの見方
外壁塗装だけの費用について、公的機関がまとめた相場の資料は見つかりませんでした。
費用は、家の大きさ、塗料の種類、傷みの具合で大きく変わります。
参考までに、住宅リフォーム推進協議会の2025年度の調査があります。リフォームにかかった費用の平均は405万円でした(補助金を含む)。
ただしこれはリフォーム全体の平均で、外壁塗装だけの数字ではありません。
自分の家の金額を知るには、見積もりを取るのがいちばん確実です。
見積書では、次の項目が分けて書かれているかを確認しましょう(相場の目安は外壁塗装の相場で紹介しています)。
✓ 高圧洗浄・下地の補修
✓ 塗料の商品名と塗る回数
✓ 塗る面積(㎡)
✓ 保証の期間と内容
「一式」とだけ書かれた見積もりは、ほかの業者と比べにくくなります。
2〜3社から見積もりを取り、項目ごとに比べるのがおすすめです。
助成金を使う場合は、業者の所在地の条件も合わせて確認してください。
複数社に頼むときは、同じ条件で見積もりを出してもらうのがコツです。
塗る範囲(外壁だけか、屋根や付帯部も含むか)をそろえて伝えましょう。
塗料のグレードが違うと、金額だけでは比べられません。
塗料の商品名と、期待できる耐用年数を各社に聞いておくと判断しやすくなります。
自分で1社ずつ探す時間がない場合は、条件に合う業者をまとめて紹介してくれる一括見積もりサービスを使う方法もあります。
その場合も、助成金の条件(地元業者・着工前申請)は自分で確認してから契約しましょう。
【PR】
地元の塗装業者をまとめて探して見積もりを比べたい場合は、外壁塗装の業者紹介サービスを使う方法もあります。助成金の条件(地元業者・着工前申請)は、自治体のページで確認してから契約しましょう。
▶ 【PR:ヌリカエ】 ヌリカエで外壁塗装の適正価格をチェック
![]()
【PR】
もう1社、別の紹介サービスでも見積もりを取ると、金額や提案を比べやすくなります。
▶ 【PR:外壁塗装セレクトナビ】 全国の600社を超える塗装店から適切な業者をご紹介【外壁塗装セレクトナビ】
![]()
【PR】
外壁・屋根のリフォームを扱う会社の見積もりも比べたい場合は、別の一括見積もりサービスを使う方法もあります。
▶ 【PR:ハピタスリフォーム】 簡単一括見積もり【ハピタスリフォーム】![]()
※対象となる工事・サービス内容は公式サイトでご確認ください。
「火災保険で無料」「助成金が使える」と急がせる勧誘に注意
外壁や屋根の工事では、「保険金で自己負担なく直せる」という勧誘によるトラブルが起きています。
国民生活センターも注意を呼びかけています。
国民生活センターによると、こうした勧誘に関する相談は2019年度に2,684件ありました。
2010年度の111件の約24倍です。
相談には、高額な違約金を求められた例や、保険金が出なかった例があります。
勧誘されても、その場で契約しないでください。
✓ うその理由で保険金を請求しない
✓ 不安なときは消費生活センター(局番なし188)に相談する
「助成金が使えるので今すぐ契約を」と急がせる場合も、まず自治体の制度を自分で確かめましょう。
多くの制度は、契約の前に申請が必要だからです。
外壁塗装の助成金についてよくある質問
Q. 外壁塗装に使える国の補助金はありますか?
色の塗り替えや防水のための塗装だけに使える国の補助金は、2026年10月4日時点の公式サイトでは確認できませんでした。
国のみらいエコ住宅2026事業(リフォーム)は、外壁の断熱改修が対象です。
補助額は使った断熱材の量で決まり、窓の断熱改修も必須です。
塗装だけの工事は、まず市区町村の制度を探すのが近道です。
Q. 外壁塗装の助成金はいくらもらえますか?
自治体ごとに違います。
令和8年度の例では、品川区が工事費の10%で上限20万円です。
川口市と幸手市は5%で上限10万円、那珂川市は10%で上限10万円です。
足立区の遮熱塗装は経費の1/3で上限5万円です。
上限額だけでなく、助成率と対象工事の条件を確認してください。
Q. 工事を始めた後でも助成金を申請できますか?
多くの自治体ではできません。
品川区・目黒区・足立区などは工事前の申請が必要で、川口市は交付決定の後に着工するよう定めています。
契約や着工の前に、自治体の窓口かホームページで申請の順番を確認してください。
Q. どの業者に頼んでも助成金は使えますか?
使えない場合があります。
品川区は区内の施工業者、川口市は市内に本社がある業者などに限るなど、業者の所在地を条件にしている自治体が多くあります。
見積もりを取る前に、業者の条件を確認しておくと手戻りがありません。
Q. 屋根の塗装も助成金の対象になりますか?
対象にしている自治体が多くあります。
令和8年度の例では、幸手市が屋根や外壁の塗り替え、那珂川市が屋根・外壁の塗装、川口市が外壁・屋根を対象にしています。
外壁と同時に工事すれば足場が1回で済みます。
Q. マンションでも外壁塗装の助成金は使えますか?
外壁は共用部分のため、工事と申請は管理組合が行うのが一般的です。
品川区の住宅改善工事助成はマンション管理組合も対象で、工事費の10%・上限100万円です。
一方、目黒区の屋根・外壁の改修は戸建てに限られます。
Q. 「火災保険で外壁塗装が無料になる」と言われました。本当ですか?
すぐに契約しないでください。
国民生活センターは、保険金で自己負担なく住宅修理ができるという勧誘に注意を呼びかけています。
保険金の請求は加入者自身が保険会社に行うものです。
まず加入している保険会社や代理店に相談してください。
【PR】
もう1社、別の紹介サービスでも見積もりを取ると、金額や提案を比べやすくなります。
▶ 【PR:外壁塗装セレクトナビ】 全国の600社を超える塗装店から適切な業者をご紹介【外壁塗装セレクトナビ】
![]()
まとめ|まず自治体の制度を確認し、着工前に申請を
外壁塗装の助成金は、市区町村の制度が中心です。
令和8年度の例では、工事費の5〜10%・上限5万〜20万円でした。
多くの制度で、着工前の申請と地元業者の施工が条件です。
対象外の自治体や、年度の途中で受付を終える自治体もあります。
国のみらいエコ住宅2026事業は、断熱材を入れる外壁の改修が対象です。
窓の断熱改修も必須で、塗り替えだけでは使えません。
最初の一歩は、お住まいの自治体の制度を確かめることです。
そのうえで、条件に合う業者から見積もりを取りましょう。
本記事は、公的機関の情報や一般的な費用相場をもとに、かたづけガイド編集部が作成・確認しています。制度や費用相場は時期・地域・事業者により異なるため、最新かつ正確な情報は各機関や各自治体でご確認ください。
- 住宅省エネ2026キャンペーン【公式】(予算の執行状況)
- みらいエコ住宅2026事業 リフォーム(補助上限・必須工事・期限)
- みらいエコ住宅2026事業 リフォーム 躯体の断熱改修の補助額
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業(令和7年度)
- 品川区 住宅改善工事助成事業(令和8年度)
- 目黒区 住宅リフォーム資金助成
- 足立区 省エネリフォーム補助金
- 川口市 住宅リフォーム補助金(令和8年度)
- 幸手市 住宅リフォーム資金補助
- 我孫子市 住宅リフォーム補助金制度
- 那珂川市 住宅改修工事費補助金制度
- 大阪市 住宅省エネ改修促進事業
- 新潟市 健幸すまいリフォーム(令和8年度)
- 宇都宮市 公式サイト(住宅改修の補助制度)
- 住宅リフォーム推進協議会 地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索
- 住宅リフォーム推進協議会 2025年度 住宅リフォームに関する消費者実態調査
- 国民生活センター 保険金で住宅修理ができると勧誘する事業者に注意!(保険金の請求は、加入者ご自身で)
- 国民生活センター「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」と勧誘されてもすぐに契約しないようにしましょう!


