スタッドレスに履き替えたまま物置に眠っているタイヤ、車を手放したあとに残ったタイヤ。いざ捨てようとすると、粗大ごみでは出せないと分かって困る人が多い品目です。
タイヤは多くの自治体で「処理が難しいもの」として収集の対象外になっており、自分で持ち込むか、引き取ってくれる事業者に依頼する必要があります。
この記事では、タイヤを処分する方法を6つに整理し、それぞれの費用相場と向いているケース、ホイール付きの扱い、業者に頼むときの注意点までまとめました。
自動車のタイヤは自治体の粗大ごみでは回収されないのが原則です。処分先は、カー用品店・タイヤ専門店・ガソリンスタンド・ディーラー・整備工場・不用品回収業者のいずれか。費用の目安は1本あたり250〜600円程度(ホイール付きはこれより高くなります)で、新しいタイヤに交換するタイミングでまとめて引き取ってもらうのがいちばん安く済みます。4本以上ある場合や、車がなくて運べない場合は、他の不用品とまとめて回収業者に依頼するほうが手間がかかりません。
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- 粗大ごみに申し込もうとしたら、対象外と言われた
- ホイールが付いたままだが、外さないと引き取ってもらえないのか分からない
- 車を手放したあとなので、店まで運ぶ手段がない
- 4本まとめてだといくらかかるのか見当がつかない
- 無料回収の看板を見かけるが、頼んで大丈夫なのか判断できない
タイヤは粗大ごみで出せない|「処理が難しいもの」という扱い
自動車のタイヤをごみに出そうとすると、多くの自治体で収集の対象外という案内に行き当たります。これは自治体の都合で断っているわけではなく、制度上の位置づけによるものです。
廃棄物処理法では、市町村の処理施設では適正に処理することが難しい一般廃棄物について、処理困難物として扱う仕組みが定められています。ゴムタイヤはその代表例で、家庭の焼却施設では燃やせず、破砕機にかけても機械を傷めるおそれがあるためです。
そのため、タイヤの処分は販売した事業者や専門の処理ルートに戻すのが基本になります。購入した店舗やカー用品店で引き取ってもらう流れが一般的なのは、このためです。
なぜ自治体で回収できないのか

理由は主に3つあります。1つ目は燃焼時の問題です。ゴムは高温で燃えるため、一般ごみ用の焼却炉では炉を傷めたり、煙や有害物質の管理が難しくなったりします。
2つ目は破砕の問題です。タイヤの内部にはスチールコードや繊維が入っており、粗大ごみ用の破砕機にかけると刃を損傷させるおそれがあります。
3つ目は資源としての扱いです。廃タイヤは燃料や再生ゴムの原料として利用価値があり、専門の処理ルートに乗せたほうが有効に使えます。実際、国内で発生する廃タイヤの大部分は、セメント工場などの熱利用や再生原料としてリサイクルされています。
つまりタイヤは、「捨てられないごみ」ではなく「別のルートに乗せる資源」だと考えると分かりやすくなります。
タイヤの処分方法6つと費用の目安
※金額は目安です。タイヤのサイズ、ホイールの有無、店舗や地域によって変わります。実際の費用は事前にご確認ください。
最も安く済むのは、新しいタイヤに交換するときにまとめて引き取ってもらう方法です。交換作業とセットになるため、処分料が無料か低額に設定されている店舗が多く、運搬の手間もかかりません。
逆に割高になりやすいのが、タイヤ単体を回収業者に頼むケースです。出張費が加わるため、1本あたりの単価で見ると高くつきます。他の不用品と一緒に出せるかどうかで判断してください。
カー用品店・タイヤ専門店に持ち込む

最も一般的なのがこの方法です。処分だけの持ち込みを受け付けている店舗が多く、1本あたり250〜600円程度で引き取ってもらえます。
ただし対応は店舗ごとに違います。他店で購入したタイヤは受け付けない店舗、本数に上限を設けている店舗、事前予約が必要な店舗もあります。行く前に電話で、持ち込みの可否・料金・本数の上限を確認しておくと二度手間になりません。
持ち込むときは、タイヤを車に積める状態にしておきます。汚れが気になる場合は下にシートを敷いてください。1本あたりの重さは乗用車用で7〜12kg程度、ホイール付きだと15kg前後になることもあります。
ガソリンスタンドで引き取ってもらう
タイヤの交換作業を行っているガソリンスタンドでは、処分の引き取りにも対応していることがあります。料金は1本300〜600円程度が目安です。
利点は、生活圏にあって立ち寄りやすいことと、営業時間が長い店舗が多いことです。仕事帰りに寄れるのは、まとまった時間を取りにくい人には大きな利点になります。
一方、セルフ式のスタンドでは対応していないことが多く、スタッフが常駐していても整備の設備がない店舗では断られる場合があります。こちらも事前確認が前提です。
ディーラー・整備工場に依頼する
車検や点検を依頼しているディーラー・整備工場でも、タイヤの引き取りに応じてもらえます。料金は1本400〜1,000円程度と、カー用品店よりやや高めになる傾向があります。
その代わり、車検や整備のついでに頼めるため、運搬の手間が発生しません。タイヤ交換を依頼するのであれば、古いタイヤの処分もその場で完結します。
また、車を手放す(廃車・下取り)タイミングであれば、スタッドレスなどの予備タイヤもまとめて引き取ってもらえないか相談してみてください。個別に処分するより手間が減ります。
新しいタイヤに交換するときにまとめて出す
費用面でいちばん有利なのがこの方法です。タイヤ交換の作業料に処分料が含まれている店舗や、購入本数と同数まで無料で引き取る店舗があります。
夏タイヤと冬タイヤを履き替えている場合は、寿命が来たほうを交換するタイミングで古いタイヤを出すと、追加の手間がほとんどかかりません。
タイヤの交換時期の目安は、溝の残りが1.6mm未満になったとき(スリップサインが出たとき)や、製造から年数が経ってゴムが硬化・ひび割れしてきたときです。溝が残っていても劣化は進むため、見た目と年数の両方で判断してください。
不用品回収業者にまとめて頼む

車がない、本数が多い、物置の整理で他にも不用品が出ている——こうした場合は、出張回収を利用したほうが早く片付きます。
料金は、タイヤ単体ではなくトラックの積載量や点数で決まる形が一般的です。軽トラック積み放題のプランなら1.5万〜4万円程度が目安で、この範囲に他の不用品も一緒に積めます。
物置や車庫の中身をまとめて処分したい場合、自治体の粗大ごみで1点ずつ申し込むより、総額でも手間でも有利になることがあります。特に、大型で運び出しに人手が必要な物がある場合は差が大きくなります。
ホイール付きタイヤはどう扱う?
ホイールが付いたままでも引き取ってもらえる店舗は多いですが、ホイールを外す作業料として1本あたり数百円が加算されることがあります。
一方でホイールは金属資源です。アルミホイールは買取の対象になることがあり、状態やサイズによっては値が付きます。スチールホイールは金属くずとして扱われ、買取価格は付きにくいものの、金属回収に出せば処分費がかからない場合があります。
タイヤとホイールを分けるには専用の機械が必要なため、自分で外すのは現実的ではありません。処分費を抑えたい場合は、ホイールごと買取査定に出せるかを先に確認するのが早道です。
自転車・バイクのタイヤはどう扱う?
自転車のタイヤ(チューブを含む)は、自動車タイヤと扱いが異なります。自治体によっては、小さく切って燃やせないごみや資源ごみとして出せる場合があります。ただしルールは自治体ごとに違うため、必ず分別表で確認してください。
バイクのタイヤは自動車タイヤと同じ扱いになることが多く、バイク用品店や整備工場での引き取りが基本になります。サイズが小さいぶん、費用は1本200〜500円程度と抑えめです。
自転車ごと処分したい場合は、防犯登録の抹消手続きが必要になります。タイヤだけを外して捨てるより、車体ごと処分するほうが手順としては簡単です。
4本まとめて出すときの費用シミュレーション

実際にどれくらいかかるのか、代表的なケースで整理します。※以下は一般的な相場をもとにしたモデルケースで、実際の金額は店舗・地域・サイズによって変わります。
この比較から分かるのは、運搬手段があるなら持ち込みが圧倒的に安いということです。逆に、運搬手段がない場合や他にも処分したい物がある場合は、回収業者にまとめたほうが1回で片付きます。
判断に迷ったら、「タイヤ以外に処分したい物が3点以上あるか」を基準にしてください。3点以上あるなら、まとめて見積もりを取る価値があります。
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費用を抑える3つのコツ
加えて、溝が十分に残っているタイヤは買取や引き取りの対象になることがあります。製造から年数が浅く、4本そろっていて、傷やひび割れがない状態であれば、中古タイヤとして値が付く可能性があります。
特にスタッドレスタイヤは需要があり、状態がよければ査定に出す価値があります。処分費を払う前に、一度確認してみてください。
無料回収をうたう業者に注意
「タイヤ無料回収」と表示したトラックや看板を見かけることがありますが、利用には注意が必要です。国民生活センターには、無料と聞いていたのに作業後に高額を請求された、という相談が寄せられています。
また、回収した物が適正に処理されず、不法投棄されるケースもあります。不法投棄は廃棄物処理法で禁止されており、罰則が定められています。依頼した側が責任を問われる可能性もあるため、処理先が不明な業者は避けてください。
✓ 料金の内訳と総額を、作業前に書面またはメールで示してくれるか
✓ 追加料金が発生する条件を説明してくれるか
✓ 会社の所在地と固定電話が明示されているか
✓ その場で契約を急がせないか
正規の事業者であれば、これらの確認に問題なく答えられます。説明を渋る、書面を出さない、その場で決めるよう迫るといった対応が見られる場合は、依頼しないでください。
トラブルになった場合や、契約前に不安がある場合は、消費生活センターに相談することもできます。
廃タイヤはどうリサイクルされるのか

引き取られたタイヤは、専門の処理業者を通じて再利用されます。主な用途は次の3つです。
こうしたルートが確立しているため、適正に引き取られたタイヤの大部分は有効利用されています。処分料は「捨てるための費用」というより、運搬と再資源化のための費用だと考えると納得しやすいかもしれません。
だからこそ、無許可の業者に安く引き取らせるより、正規のルートに乗せることに意味があります。
処分前にやっておくこと
✓ ホイールが付いているかを確認する(料金が変わる)
✓ 溝の残りとひび割れを確認する(買取の可能性を判断)
✓ 持ち込む場合は、積載できるか車の荷室を確認する
✓ 店舗に電話し、持ち込み可否・料金・予約の要否を聞く
サイズは、タイヤの側面に「195/65R15」のような形式で表記されています。電話で料金を聞くときにこの表記を伝えると、正確な金額を教えてもらえます。
また、長期間保管していたタイヤは、内部に水や虫が入っていることがあります。積み込む前に中を確認し、水がたまっていれば抜いておくと、車内を汚さずに運べます。
よくある質問

Q. 1本だけでも引き取ってもらえますか?
多くの店舗で1本から対応しています。ただし本数にかかわらず持ち込みが必要なので、1本のためだけに出向くより、まとめて出すほうが効率的です。
Q. パンクして使えないタイヤも引き取ってもらえますか?
引き取ってもらえます。処分するタイヤの状態は基本的に問われません。ただし、著しく汚れている場合や異物が入っている場合は、断られることがあります。
Q. 引っ越しで出たタイヤを、引っ越し業者に運んでもらえますか?
運搬自体は可能なことが多いものの、処分は別の手配になります。引っ越しを機に処分するなら、不用品回収と組み合わせるほうがまとめて済みます。
Q. タイヤをそのまま庭に置いておくとどうなりますか?
雨水がたまると蚊の発生源になり、近隣とのトラブルにつながることがあります。保管を続ける場合は、水がたまらないよう横倒しではなく立てて、カバーをかけて屋内か軒下に置いてください。
まとめ|運べるなら持ち込み、運べないならまとめて回収
タイヤは自治体の粗大ごみでは出せないのが原則で、カー用品店・タイヤ専門店・ガソリンスタンド・ディーラーなどに引き取ってもらうのが基本になります。費用は1本250〜600円程度、ホイール付きならこれより高くなります。
いちばん安いのは、新しいタイヤに交換するタイミングでまとめて出す方法です。運搬の手間がなく、処分料が無料か低額になる店舗が多いためです。
車がない、本数が多い、物置や車庫の整理でほかにも不用品が出ている——そうした場合は、まとめて回収してもらったほうが1回で片付きます。どちらを選ぶかは、運搬手段があるかどうかと、タイヤ以外に処分したい物があるかどうかで決めてください。
本記事は、公的機関の情報や一般的な費用相場をもとに、かたづけガイド編集部が作成・確認しています。制度や費用相場は時期・地域・事業者により異なるため、最新かつ正確な情報は各機関や各自治体でご確認ください。
タイヤ以外にも、まとめて処分したい物があるなら
タイヤだけを持ち込むと、店舗までの運搬と処分料の両方がかかります。物置や車庫の整理で不用品がまとまって出ているなら、一度に回収してもらったほうが総額を抑えられることがあります。料金は品目と量で変わるため、まずは無料見積もりで比べてみてください。
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